人生は80から

人生100才時代。健康に豊かに楽しく過ごすには

宮尾登美子「蔵」を読んで

最近、小説を読むとき、興味が、る物は、詠めるが、小説の主人公が、苦境に立ち、立ち直れないものは、読めなくなった。

現在「熱源」挫折中である。

人生、時には、小説より、厳しい場面がある。

「穏やかに生きたい。」と思うようになった。

 

何気なくなく、この小説を手にした。

テレビドラマで、見たり、見なかったりしている。

筋は、はっきり覚えてはいない。

 

詠み始めて、止まらなくなった。

明治時代の家父長時代の新潟県の酒造家の一家の物語である。

嫁取りの話から始まって、妊娠はするが、流産を繰り返し、9人目に生まれた娘、烈。

網膜色素症で失明する。

娘の失明からの回復を祈って、巡礼に出た、烈の母の死。

烈の世話をしている烈の母の妹、佐穂と再婚すると思われたのに、烈の父親は、若い芸妓せきと結婚してしまう。

その後、せきとの間に生まれた弟の死。

酒蔵は、腐酒を出してしまう。

酒蔵を閉じようとする父親に、「自分が酒作りをする」と宣言する烈。

最初、反対するが、それでも、烈に酒作りを教える父親。

蔵人の涼太を婿に迎えて、さあこれからというとき、涼太の戦死。

 

目の不自由な烈が、戦後、酒作りの伝統を守り続けて、子供の輪太郎を一人前の蔵元に育て上げ、大吟醸「冬麗」を発売する。

そして、わずか46歳でなくなってしまう。

腎炎にかかっていたのに、目が不自由なため、尿の濁りに気が付かなかったのが原因とのことであった。

 

明治から昭和初期の女性は、耐えることで、自分の人生を切り開いてゆく。

しかし、烈は、目が見えないというハンデと持ちつつ、自分が主体となって生きてゆく。

現在の女性の生き方をひと昔前の女性が成し遂げていることが面白い小説であった。

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シャクヤク